ジリオン SV TWのリペアにチャレンジしてみました!
実はこのジリオン、購入初期からトラブルがありましてクラッチの戻りが悪かったんです。
ハンドルを回してもクラッチが途中までしか戻らずに半クラッチ状態になっていました。
必要な時は仕方がないので騙しだまし使っていましたが今回ようやくリペアしてみます。
まずは、パーツの製作のためにバラして現物を取り出します。
このパーツを自作します。
本来ならこのパーツがクラッチをのレバーを戻す役割をするのですが、このギアの山が浅すぎてなのか、角がダレていてる(先端が丸くなっている)せいなのかレバーを最後まで戻せません。
なので、こいつのサイズアップと材質変更をします。
パーツを取り出して寸法の確認。
材質は重さからして多分アルミですかね?
見るからに凄く弱そうに感じます。
山の先端が丸くなっていますが、各山で丸さにバラツキがあるので元々この状態では無かったんだと思います。
へたって角が丸くなっています。
リールの軽さを追求するのも良いのですが、こういったパーツに強度の低いものを使うのってどうなんですかね?
カタログに載らない所はどうでもいいって感じがしてあまり好感が持てません…
数値として、軽さ(カタログに載る)耐久性(カタログに載らない)
実際に数回の釣行で既にこんな状態になってしまった訳ですし耐久性が悪すぎます。
さて、愚痴はこのくらいにして・・・
取り出したパーツを元に設計し直します。
山数は15で同じですが径を少し大きくします。
他のパーツとの兼ね合いもあり大きく出来るのは半径で1.5mmくらいです。
最初は余裕を見て半径で約1mm大きくして作ってみる事にします。
厚みは現物は1.5mmでしたが、材料がないので1.1mmで作ることにします。
材質も真鍮に変更して強度を上げます。
こんな感じです。
精度的に必要なのは中心の穴だけなので加工は気楽な方ですね。
早速、加工開始です!
完成!
20分位ですかね。
意外と早く出来ました。
ちょっと汚くなってしまったがメッキ(亜鉛)してリールに装着しました。
一発目から思いのほかしっくり収まっています。
もう少しトラブルかと思ったんですけどね。
で、ここまできたら後は組み上げて試してみるだけです!
・・・
・・・
組み上げて試してみたところ…
完璧です!!
完璧な出来です!
なんなら新品の時より快適です。
一発目からまさかの完成度になるとは!
もう少し微調整を繰り返すことになると思っていたのですが、まさかの嬉しい誤算でした。
気持よすぎて何度もクラッチ操作を繰り返しています。
クラッチを切った時、戻った時の音がメリハリのある勢いのある音というか安心感のあるしっかりした音に変わりました。
カコ… → カシンッ!
て、くらい違います。
で、こうやって作って見て思うのですが・・・
実際にこのパーツの重さが数グラム変わったところで、持った感じなにも変わりません。
多分、オリジナルと同時に持ち比べても気づかないと思います。
個人的には、軽さなんかこれ以上追求しなくてもいいのではないかと思います。
耐久性を落として軽くしたところでどれほどのメリットがあるのか?
今回のパーツも軽量化のために軽い材質で出来るだけ小さく作った結果こんな事になったのではないかと思います。
SV自体は素晴らしいのに…
もったいないと感じてしまいました。
まあ、カタログスペックだけを追い求める購入者側にも問題はあるのかもしれませんけどね。
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