小型CNCフライスを使ってルアーの原型を作る方法①

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今回は、小型CNCフライスを使ってルアーの原型を作っていきます。
長くなりますので何回かに分けて記事を書いていきます。

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CNCフライスで出来る事

CNCフライスを使えばどんな加工が出来るのか?

小型のCNCフライスでは、アルミ、真鍮くらいまでの金属でしたら問題なく切削できます。
金属が削る事が出来れば、スピナーベイトのブレードや、バズベイトやスウィッシャー(スイッシャー)のペラやメタルバイブなど、ルアーに使う金属パーツが容易に加工できます。
しかも、手作業でするより早く正確に同じのを幾つも作る事が出来るようになります。

羽根モノのジョイントパーツ
Qt100 アルミ加工
ジョイントパーツの加工動画


次に、シリコン型の原型を作ったり、ルアーそのものを作ったりする3次元加工

シリコン型用の原型

CNCフライスでルアーの加工
ルアーの3次元形状加工

このような加工が出来ます。
もちろん、ルアーに限らず色々なものを作る事が出来ます。

CNCフライスの説明

そもそも、CNCって何?
という人もいると思いますので簡単な説明から始めます。

CNCとは、Computerized Numerical Control( コンピュータライズド・ニューメリカル・コントロール )の頭文字をとったものです。
日本語では、コンピューター数値制御ですね。
プログラムでコンピューターに指示を出して、その通りに加工してもらう機械です。
仕事で使うような大型の物は機械とコンピューターが一体になったものです。

今回使うのは、それのホビー版の小型卓上CNCフライス盤といって、コンピュータの代わりにパソコンを使って動かします。

CNC加工に必要なもの

  • 小型CNCフライス盤
  • CNCソフト(コントローラー)
  • パソコン
  • CAD
  • CAM
  • エンドミル

小型CNCフライス盤

私が使用しているのは、オリジナルマインド製のKittMilシリーズのQt100という機種です。

現在は、生産中止になっているようですね。
機械の購入を検討されている方は、以下の点に注意して機種を決めてください。

  • X,Y,Z軸のストローク(可動範囲)
  • 取り付け可能材料高さ


X,Yのストロークは当然作れるルアーの最大サイズ(実際にはこの寸法より狭くなります)になります。
注意が必要なのはZ軸のストロークと取り付け可能材料寸法です。

上の写真で説明しますと、Z軸に主軸モーターが付いている黒い台座があります。
Z軸が上下に動くのは、この部分だけです。
黒い台座の後ろにある白い四角い部分は上下には動きません。
つまり、どんなにZ軸のストロークがあっても、実際に加工できるのは取り付け可能材料の寸法までです。
これを超える材料をセットした場合、X,Y軸が動いた際に材料にぶつかってしまいます。
仕様に書かれている寸法はテーブル面からの寸法ですので、写真のようにバイスをセットするとさらに狭くなります。

案内形式(摺動面)は、
スライドシャフト – ドライブシュ
   ↓
リニアシャフト – リニアブッシュ
   ↓
リニアガイド
下に行くほど価格が上がります。

送り形式は、
メートルねじ
   ↓
台形ねじ
   ↓
ボールねじ(ボールスクリュー)
下に行くほど高精度になり価格が上がります。

求める精度と予算に合わせて決めてください。
個人的には、スライドシャフト – ドライブシュ以外ならどの組み合わせでも良いのではないかと思います。

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CNCソフト(コントローラー)

パソコンと機械のやり取りを制御するためのソフトになります。
私は機械購入時に含まれているUCBCNCというソフトとコントローラーを使っています。
パソコン上でこのソフトを起動してから、プログラムを読み込んでコントローラー側に指令を送って加工する事になります。

USBCNCコントローラー

このソフトを使ってプログラムを読み込み、計算してコントローラーに指令を送ります。
コントローラは受け取った指令通りに機械のモーターを動かします。

パソコン

パソコンはCNCソフトの推奨条件さえ満たしていれば何でもいいです。

CAD

CADとは、パソコン上に図形(モデル)を描くソフトです。
2次元と3次元が有りますが、ルアー作りでは3次元CADを使用します。

Rhinoceros

私が使用しているのは、Rhinocerosという3次元CADです。
ここで作ったモデルをCAMソフトへ渡して、機械に理解できるプログラムへ変換してもらいます。

CAM

CAMの役割は、CADで描いたモデルをCNCフライス盤が理解してくれるプログラムに変換する事です。
実際の加工は、エンドミルという刃物を回転させて加工していくのですが、この刃物をX方向に幾つY方向に幾つ動きなさいといった指示を出すための命令と座標を作成してくれます。

Fusion360

私が使っているCAMは、Autodesk社のFusion360です。
このCAMは、CADCAMといってCADとCAMの両方が使えます。
しかも趣味で使う場合は無料です。
今から始める方は、このソフトだけでCADとCAMが両方無料で使う事が出来ます。

本来、CAMというのは製造業の会社が仕事で使用するものですので数百万という価格がします。
それを、無料で使用させて頂けるのは本当に有難いことですね。

エンドミル

エンドミルとは材料を削る為の刃物の名称です。
フラットエンドミル、ボールエンドミルなど刃先の形状が違うタイプが幾つかあります。
3次元加工の加工では主に、
荒取りでフラットエンドミル
仕上げでボールエンドミル
を使用することが多いです。

エンドミル

このような刃物を取り付けて加工していきます。


今回は、ここまでの説明にしておきます。

次は、最初の手順CAD編の予定です。
CAD編
CAM編
CNCソフト編
の流れで記事を書く予定にしています。


コメント

  1. コメント失礼します。
    CNC加工機の値段を知りたいです。
    また
    趣味の範囲でしたらCAD設計〜CNC操作設定ソフトを無料でインストールできるようですが
    家庭用ノート型パソコンでも
    ソフト自体の容量は、遊べる範囲で充分なんでしょうか?
    よろしくお願いします。

    • 進藤博喜さん
      こんにちは
      コメントありがとうございます。

      質問のCNCフライスの値段ですが、私の使っているオリジナルマインドさんのKittMill-Qt100(生産終了)でしたらオプション品まで入れて約26万円位でした。
      同社の製品でしたら、本体価格がQt100より5万円程高くなっていますが、同等品でKittMill-CL100というのがあります。
      X,Y軸のストロークが長くなっている以外は、同じ仕様です。
      CNC制御用ソフトウェア ( USBCNC )も含まれていて、使い方(設定)も分かりやすく解説されてます。

      Amazonなどで中国製の安い(2万円台~)がありますが、使い方が分からなかったり問題があった時に自力で対処できるならこちらの方がかなり安いのでお買い得だと思います。
      部品のスペック的には、私の使っているCNCフライスよりかなり上です。
      が、組み立て後の精度は分かりません。
      私の場合は、安心を買ってメーカーがしっかりしている国産品を選択しました。

      無料のCADCAMは、Fusion360になると思います。
      推奨スペックはこちらを参考にしてください。

      Autodesk Fusion 360 の動作環境 | Fusion 360 | Autodesk Knowledge Network
      Autodesk® Fusion 360 の動作環境について教えてください。 導入の準備が整ったら... 購入する 無償体験版をダウンロードする Fusion 360 のスタートアップ企業向け、愛好家向け、または学生向けライセンスの登録方法 動作環境はリリースごとに更新され、フォーラムに投稿されます。次のリンクを参照し...

      ノートパソコンでも大丈夫ですが、CADCAMは複雑な演算を膨大に行いますのでハイスペックに越したことはありません。

      私も普通の?ノートパソコンで使用しています。

      ちなみに私のCADCAM用パソコンのスペック
      Corei7-8750 2.2GHz
      RAM 8GB
      グラフィックボード GEFORCE GTX
      です。

      どこまで低スペックでも大丈夫かは、私にはお答えできないです。
      ”Fusion360 スペック”で検索すると、他にも情報がありますので読んでみる事をお勧めします。

      CNC制御用ソフトウェアは無料ではありませんが、CNCフライスを購入するとコントローラーとセットで付属されている場合が多いと思います。
      付属されていない場合は、ソフトをダウンロードして別途ライセンスの購入が必要かもしれません。
      こちらは、パソコンのスペックは低くても問題ありません。
      私がCNCフライスと接続しているパソコンは年代物のWindowsXPです。

      ちょっと長くなってしまいましたね。
      ごめんなさい…